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生成AIに関する見解(詳しいご案内・番外編)

​私(すぎおとひつじ)の生成AIに関する見解

※自分の見解を明示しておきたいのでここに書いておきます(2025.02.23点の見解です)

【私は生成AIをどういうものだと考えているか】

​ ・大前提として、生成AIは何を生成させるかに関わらず、人間が開発し利用する「道具」の一つである。

 ・しかし、現状、使用手法が確立されているわけではない。関連する法整備も途上である。

 ・発達途上の「道具」を開発、利用するに当たっては、「何を目的として」開発、利用するかを、明確にした上で、

  【自らの技量で管理できる範囲で利用する】「道具」として扱うことが不可欠であろう。

​【深層学習等を活用している分野の研究者(技術者)としての意見】

 ・技術者の立場としては、「許可を得た、あるいは保護期間終了後の」著作物のみを学習データとして使用する

  ように規制する、という方向性はできれば回避したい。学習データの明らかな偏りによって生じる問題もある。

  一方で、明らかに違法な著作物(児童ポルノ等)を収集しない、網羅的な収集行為によって違法な著作物の収集を

  回避できない場合も、学習データから必ず排除することの徹底が開発者側には求められると考える。

  また、学習データに偏りがあったとして特段に問題が無く、学習データの提供者層からの要望が圧倒的に強い

  分野、事例においては、学習データは許可済のセットのみを使う、という方向性になるのは支持をする。

​【一創作者としての意見】

​ ・創作者の立場としては、自分の執筆した作品を、他者の誹謗中傷の材料に利用されることだけは耐え難い。

  ただし、生成AIの学習データや、過学習材料として使われることに限らず、利用者が生成AIを使用しない場合でも、

  私にとっては同じことである。

  ……っていうかそもそも誹謗中傷や詐称自体がやっちゃダメな行為なんだよ!

  著作物権利者の利益を阻害する以前の問題だよ!(←詐称は権利阻害に引っ掛かるけどそれ以前にそもそもダメだよ!)

  これに関しては、前提としてネット上の犯罪に対する法整備が途上な中で急激に発達した技術なもんで、

  諸々と追いついてないんだろうなと思っています。著作権法外の枠で早急に整備するべきです。

【画像生成AIに関して二極で論ずるべきではない】

 ・画像生成AIに関しては、「画像生成AI利用者」⇔「利用反対派」という単純な構造ではないと思っています

 ・学習データとして著作物を収集されている側(「著作権者」とここでは表現しましょう)の間でも、

  A)自分の著作物が学習データとして使用されることそのものに反対

  B)学習データに違法な著作物が含まれるデータセットの一部として自分の著作物が含まれることに反対

  C)許可なく収集した著作物がデータセットに含まれることに反対

  D)誹謗中傷や詐称に画像生成AIが使われる事例が散見されるので、これらの件の法整備が進むまで反対

  E)画像生成AIで大量に作成された画像が検索したい対象の阻害になるので反対

​  F)その他

  G)上記の複合

  と、様々な意見が入り混じっており、特に「権利的にクリーンな(=利用許諾を得ているデータセットのみで

  構成されている)画像生成AIになってくれれば……」という意見は自分の周囲では結構よく見ます(あくまでも、

  自分の周囲では、ですが)。

 ・SNS(というかX)上では両極端の(時として過激な)意見が目につきやすいですが、その中間の意見を持っている方が

  (あんまり意見を出すことは無いが)圧倒的多数であり、単純な二極論で論ずるべきものではないと思っています。

 ・それはそれとして画像生成AIを利用した詐称と誹謗中傷ははよなんとかしよう

【まとめ】

 ・法整備は途上だし使用法も手探り状態だけど生成AIは「道具」だから「道具」として適切に使える道を作っていこうぜ

​(2025年2月23日・最終更新

​私(すぎおとひつじ)の生成AIに関する見解・追記その1

※上の見解に追記を付けておきたいので、ここに書いておきます(2025.09.15追記

※ここで述べる「生成AI」は、個人が私的利用できる文章・画像生成サービス等を指します

​ 具体的には「Chat GPT」とか「Grok」とかAdobe社の各種サービスとかのことです

 まあ例で挙げたサービスは利用者と教師データセット提供者に様々な形で許諾を取っているが

 とりあえず一般に言うところの「生成AI」のイメージとして考えてほしい

【“権利的にクリーンな”生成AIを成立させるには】

・個人的な見解を述べると、JASRAC方式を取る他に手段があるんだろうか?と思っています

・具体的には、提供データセットの著作権管理団体(著作権の管理を委託される団体)を作り、

 認可済み生成AIサービス及び投稿サービス(SNSなど)と提携するという方式です

・例えば、JASRACはニコニコ動画やYouTube等の動画投稿サイトと提携(利用許諾契約)をしていて、

 提携しているサービスかつ、JASRACが管理している楽曲であれば、

 投稿者がJASRACと個別に利用許諾を取らなくても楽曲を使用することが可能です。

【でも、それって可能なんだろうか?】

・絶対に不可能とは言わないが、かなり困難だろう

・楽曲の著作権を集中管理できているのは歴史的な背景と先駆者利益が大きい(JASRACの前身団体は1939年からあります)

・楽曲を発表する場合、「作曲者」「作詞者」「音楽出版社」といったように、分業となることが多いです。

 音声合成ソフトが普及した現在では、一人で作曲・作詞し、発表まで行うことが可能となりましたが、

 それは本当に近年の話であって、音楽業界では分業ゆえの受託管理者の必要性が元々あったと考えています

 ※JASRACは「著作権の管理を委託される団体」なので、JASRACに管理を委託していない楽曲ももちろんあります

・他方、文章と絵画の著作権管理は全く集中していない

・特に、商業出版物以外で発表された文章と絵画の著作権管理者は、ほぼ著作者個人に任されていると考えられる

・独占的な国産SNSや国産投稿サービスがあれば近いことはできたかもしれない。

 が、今やSNSも投稿サービスも群雄割拠時代。ここから一元化するのはかなり難しい

 

・現在は各SNS、投稿サービスがクローラ(データ収集)を拒否したり許可制にしたりと対症療法的な措置になっている

・ここから抜本的に「許可を得たデータのみの」国産サービスを構築するには一旦、全てを更地にしないと無理だと思う

・「更地からの再構築」は、すべきではあると個人的には考える。

 ただ、それをできるかというと厳しいよなあとも思う。国外産のサービスがここまで食い込んでいる以上

・あと、著作権者側の潔癖性も正直なところ、新規ビジネス立ち上げの阻害になってると思います

・加えて言うなら今からの著作権の一元管理はまあすっげえ反発起きるよね。そんな気がする

・仮に権利的にクリーンな生成AIができたところで、誤用、悪用する人間は必ず出ます

・「悪用する人間は必ず出る」を踏まえた上で、悪用者を取り締まる枠組みを作る方向へいくべきです

・可能ならば、生成AIの悪用者を取り締まる枠組み、生成物へのマーキングの義務化を作った上で、

 全て一旦更地にしてから再構築するしかないんだけど、厳しいんだろうな……

・更地が無理なら枠組みとポン出し生成物マーキング義務化は作れるようにロビー活動していかないといけないね

【クリスタの素材の立ち位置になってほしかった……】

・生成AIサービスとデータセットの関係は個人的にはクリスタの素材の立ち位置になってほしかったです

・有償、無償にせよ、そのサービスの中で正規で利用できる、もちろん利用しなくてもいい、そんな感じのものに

【著作権者は生成AIに対する自分の意見を整理すべきだと思う】​

・上の「見解」で大雑把に分類はしたんですが、

 自分が見ている感じだと、「生成AI(に関連する諸問題を含む)のどこに引っ掛かっているのか」を

 自分の中で整理できていない人が本当に多いと思います(私自身も整理しきれてるとは言えないけど)

・あと、著作権法の第一条、一番最初に書いてある

「この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、

 これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを

 目的とする」 の

 「文化の発展に寄与」これを念頭に置いてない人がマジで多い!と思う!悪いけど!

​・加えて言うんだけど(ホントごめん)

「生成AI学習禁止」を作品に付けながらGrokやChat GPTを使う人は自分の行動が矛盾していると思わないんか?

(素朴な疑問)(本当に純粋になんで?って思う)(あなたバリバリ生成AI使ってるけどそこに拒否感はないの?)

​(どういう理屈付けでこれはダメ、これはオッケーと分類しているのかにすごく興味があります)

 別にいいけどさ人間の行動が一貫してることの方が少ないからさ

 あと私は自分の作品は機械学習オールオッケーだよ!な著作権者だし(※二次創作・ファンアートは別枠にしています)

 でもツッコミはしたくなるんだ……ごめんね?

・てな感じの状況を見てると、やっぱり著作権者は自分の意見を整理した方がいいんじゃね?って思います

​(2025年9月15日・追記

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